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別冊・詩と小説で描く「愛の世界」

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時の流れる侭に、其の一

私万屋太郎が官能小説を書く切っ掛けになったのは、自伝的小説の
「あの日あの時」  「母の体を担保に」を書いた事に始まります。
そして8年(小説の中では45年)が経過し古希を迎えた、伊佐雄と芳江。
母の美代子は15年前に85歳で他界、
晴海にも孫(伊佐雄と芳江には、曾孫)が出来ました。
母、美代子を忍び書き上げたのが、この小説です。

出会った女2-1
私伊佐雄は、昭和41年6月に、子供の頃から、
「恋焦がれていた」実母の美代子と「男と女」の関係に成った。
私伊佐雄が23歳、母美代子は51歳であった。
そして昭和42年、私が24歳、母が52歳の時の春で有った。

近所に住む中学生時代の同級生、文子が同じく同級生だった
石川芳江を伴って我が家にやって来た。
石川芳江は隣町内に住む女で、卒業以来逢っていないのだ。

一方文子は私の住む町内で居酒屋を営み、昔から人の世話を
するのが好きな親分肌の女で在る。

石川芳江の傍らには二歳ぐらいの女の子が寄り添っていた。
芳江は身長が165センチは有ると言う長身で恰幅が良く、、
中学時代のあだ名は「女関取」と呼ばれていた位の、大柄な
女で有る。
そんな女が何故、私の処に来たのだろうか不思議に思って居ると、
文子が語り始めた。 

芳江が連れている子は晴美と言って二歳八ヶ月で八月には、
三歳に成ると言う。晴美の父親は誰なのか特定出来ないと言うのだ。
芳江は以前、暴走族に加わって居て、複数の男と性行為が有り、
妊娠しても気が付かなかったという、元々身体が大きく妊娠して
腹が膨らんで来ても「チョツト太った」位にしか思って居なかったらしい。

やっと身体の異常に気付き医者に見てもらったら、既に妊娠六ヶ月
に入っていて中絶は無理だと言う事だった。妊娠した時期の事を
考えると相手は、当時族のリーダーだった男らしいのだが、その男は
交通事故で死んで仕舞い、他の複数の男達も「誰一人責任を取る」
奴は居なかったらしい。


29歳の処女妻2-3
芳江の親も「誰の子だか判らない子」を孕んでしまった娘に愛情を
注ぐ事も無く「世間体を憚り」家に寄せ付けないと言う。
只近くに住む祖母だけが芳江の身を案じて呉れて、独り暮らしだった
祖母が芳江と子供を引き取り、何とか今まで生きて来れたのだと言う。

その優しかった祖母も一月前に亡くなり、身寄りの無くなった芳江は
文子を頼って相談に来たという。住む所は暫くは祖母の家に住むとして、
幼子を保育園に預け、働きたいが思うように稼げる働き口が無い。
と言うのであった。
そこで私の処の工場で働かせて貰えないか、と言うのである。

芳江が言うには祖母が死んで残った家屋敷は四人の子供達が相続
する為に売却し四等分する予定なので、
秋までには「出て行け」と言われて居る。との事で有った。

子供を抱え住む家も無くなるのでは、生活が立ち行かなく成るのでは、
と私は余計な事まで考えてしまう。

「色々な人生が有るものだね、芳江には(自業自得)だと言える
 部分も有るが子供には罪は無いからね、こんなに可愛い子を
 見捨てる訳にはいかないな、家の工場で働くのは構わないが
 時給150円程度しか払えないよ、月に三万円程で遣って
 いけるかい?」
「有り難いわ、今時150円呉れる所は有りません、大体100円
位が相場みたいですね」
「普通なら其の位何だろうけど、事情を聞けば放って置けないよ、
 私を頼って来たのも何かの縁だろうから、面倒見ようじゃないか」

文子と芳江は感激して、手を取り合って喜んで呉れた。
其の日はそれで一旦帰し、明日改めて芳江に工場を案内するから
朝10時までに、此処へ来るようにと申し付けた。
29歳の処女妻1-2
その日の夜、夕食も終わり、後片付けも済んで居間で寛いで居る
母に、昼間の事を話す事にした。
私は芳江の過去は詳しくは語らずにこう切り出して見た。
「母さん、俺に子供が居ると判ったら、如何したら良い・・・」
「何を急に言い出すのよ、お前の子供が居るのかい」
「実はそうなんだよ、三年前の中学時代の同窓会が有った後、
 芳江と言う女と、ホテルに行ってセックスしたのが、初めでね
 それから四五回会ってセックスしたかな、俺は特別愛情が
 有った訳では無いから、他の女と同じ様に性欲処理の積り
 だったんだけどね、芳江は違っていた見たいなんだよ。
 妊娠した事も告げづに、「独りでも育てる」積りで生んだらしい、
 今年二歳に成る晴美と言う子が居るんだよ、母さんも知ってるだろう、
 同級生の文子、彼女から聞かされてね、今日始めて知ったんだよ」

「本当にお前の子供なのかい」
「血液型も俺と同じO型だし、妊娠した時期も、俺とセックスした
 時期に符合するしね、眉毛や鼻の形が俺にそっくり何だよ」
「それで伊佐雄は如何したいの・・・」
「俺の子だとすれば、放って置けないだろう、戸籍も父親の欄が
 空席の侭らしいから、取り合えず認知して「私生児」では
 無い様にしてやらないとね」 
「芳江さんは入籍しないのかい」
「母さんが納得して呉れれば妻として迎えて上げたいよ」
「急に言われてもね、でも其の子がお前の本当の子なら、
 私にとっても孫じゃないか、其の話確かなんだろうね」
「明日、子供も連れて芳江が来るから会って遣ってくれるかい」
「反対する理由も無いしね、会うだけは会って上げるよ」

母も私も「お人よし」なのだろう、誰の子かも判らない子を
自分の子として面倒見ようというのだから。
私は母が寝た後で聞いて置いた芳江の家に電話して、
母との会話を、其の侭伝えた。

思いがけない話に芳江は驚いたようだが、終いには泣き出して
私の行為を受け入れる事に納得し、明日は口裏を合わせて、
母を欺き通し、是からの生活に託すように話して聞かせた。
  1. 2014/10/26(日) 08:03:11|
  2. 母と妻と私の三角関係
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