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別冊・詩と小説で描く「愛の世界」

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株式投資をする三夫人。其の一

~眼を付けた女達~
三夫人1-1(49歳の藤原未亡人)
十年前の証券会社は昨今の様な不景気な話は無く活況であった。
或る日、横浜関内にある○○証券会社の店頭に行った時、
株価ボードに見入る美しく着飾った三人組の女性がいた。
それは四十八、九歳位の、一見重役夫人という雰囲気の女性をリーダーとする
熟年三人組であった。

(暫くしてから判った事だがリーダー格の藤原未亡人は名を香織と言い四十九歳。
 鈴木夫人は名を幸恵と言い四十四歳。
 一番若い白河夫人は美穂と言い三十七歳と判明した)

株の値上がりで気分が良い状態の女性は誘惑にもってこいである。
朝から上昇基調にあった相場は堅調で、後場になっても赤ランプ銘柄が多かった。
「わあ、ソニックまた五十円上がったわ。昨日に比べたら百七十円高よ」
「上がれ上がれ、ゴーゴー」

三人を株式に例えるなら涼しげな白のキャミソールドレスに同じく白のレースの
ジャケット姿のリーダーは一部上場株である。口紅の色はとても濃い赤である。
女性の唇は女性性器と同じで、フェラチオやキスで使用度数が増えると、
色素沈着で紫色になるらしい。それを隠す為により鮮やかな赤の口紅をつけて、
色の悪い唇をかくそうとするものだ。セックスもかなりの経験者らしい。
若い頃はモデルでもしていたような均整のとれた肢体の女性であった。
株式に例えれば安定度が高い優良株と言う所か。

紫のスラックス姿の四十代婦人は二部株で、朱色のワンピース姿の初々しい三十代の
婦人は店頭株だ。やっぱり狙い目は店頭株に当たる若い女性が一番美人だし、
すれてなさそうで上品だが、いきなりは難しそうである。

グループの女性にアタックするには、リーダーを落とす事が肝要である。
それは「男性が最初に眼をつけたのは私だ」という自尊心を持たせて遣る事がその後の
会話をスムーズに進めるからなのである。

「ほうら、私が言った通りでしょう。私は亡くなった主人が残してくれた資産で
 株式を始めて、5年の間に三倍に増やしたのよ」
私はその会話から白い服のご婦人が5年も男に不自由しているかもしれない
未亡人であることを読み取った。セックスに対する欠乏感が代償作用とし株式投資に
のめり込ませて居るのかも知れなかった。

「ほんと、藤原さんの言われる様にして良かったわ」
「鈴木さん、白河さん、あなた達は杉下電子を買わなくて良かったわね。
 あれ買ってれば、今ごろは大損してるわよ」
藤原未亡人は得意げであった。


三夫人1-2(44歳の鈴木夫人)
「本当だわ。私ね、藤原さんのおうちには足を向けて寝ないようにしてるのよ」
「楽天堂やサーガのゲーム機の世界の儲けぶりを見て、
 杉下電子がCD・ROM機を発売したけど、家電屋さんの体質が抜けないのよ。
 餅は餅屋ね」
「ほんとね、藤原さんが言われるようにソニックにしておいてよかったわ」

株価ボードに緑色のランプがつき、刻々と値段を下げて行く杉下電子の株価と反対に
数字版をくるくる回して値を上げている赤ランプの株価ボードのソニックに
目を細めている三人のご婦人グループに私は近づいた。
経済のベテランである私には三人の話の内容はよく分かった。
三人は揃ってソニックの株を買ったらしかった。
私が心中密かに嵌める最終目標にしている予定の、年若い美しいご婦人は
今夜の照準からまずは外した。

まずはセオリー通りに年長の藤原未亡人という婦人に胡麻を擦る事から始まった。
「いやあ、お見事ですねぇ。さっきの貴女のお話に出て来た杉下電子のゲーム機は
売り出し価格が高すぎるのですよ」
「まあ、私の話を隣で聞いていらしたのですか。お恥かしい・・・」

私は見事に三人のグループの中に入る事に成功した。
「私は児島と申します。時々市立大学で経済学の講師をしております」
家庭婦人を相手に経済の薀蓄をかたむける程度の知識は十分にあるから慌てない。
「まあ、経済の専門家でしたの。どうか私達のお仲間に入って欲しいですわ」
「いや、株式は難しいですよ。理論と実戦は違いますからね、
 儲ける方は、そちらの藤原さんの方がお得意だと思いますよ」
「まあ、私なんかだめです。これはタマタマのまぐれ当たりですわ」

藤原未亡人は謙遜しながらも、私に持ち上げられて悪い気はしない模様である。
なあに夜のベッドでは腰を持ち上げてもらうんだからあいこだなと内心思った。

「じゃあ、皆さん、私の知人が経営している静かな喫茶店においでになりませんか」
私はそう言って立ち上がり、
さりげなく藤原夫人をエスコートする振りして腰に軽く手を当てた。

女性をその気にさせるにはさりげない体の接触に慣らす事である。
若い生娘や行かず後家の堅物女だったら、「セクハラ」だと騒がれる処だが、
男慣れした熟女の藤原未亡人は久し振りに味わう男性の手触りを
楽しんでいるかのようであった。おおっ、これは落とせるなと思った。
三夫人1-3(37歳の白河夫人)
まずは三人のご婦人グループを証券会社の外に誘い出すことに成功した。
時は七月。太陽がさんざんと降り注いでいる。真夏の青空が眩しい。

私が今夜のターゲットに狙った藤原未亡人の白いレースの内側には、男心をそそる
肌が透けて眩しく見える。時折り吹く風に白いジャケットの裾がパタパタとはためく。

私はタクシーを呼びとめた。助手席には白河夫人が乗り、後ろは運転手の真後ろに
藤原未亡人、その横に私、その左に鈴木夫人が乗った。
車内は冷房がよく効いていた。タクシーは走り出した。

私の右手は偶然を装った形で藤原未亡人の太股を覆う白いレースの上に置いた。
藤原未亡人は一瞬ピクッと身体を震わしたが、私の手を払いのけるような事は
しなかった。少し図々しくなった私の指先は藤原未亡人の背後に回り、
尻の割れ目の辺りに宛がった。顔をぽっと赤らめた藤原未亡人は
他の夫人に気付かれないように、かすれた低い声で、私の耳元に、
「おいたなさっちゃだめよ」と言った。

私は強引にひよどり越えの坂落としのように、指をタクシーの座席のレザーと
藤原未亡人の服の間にねじ込んだ。藤原夫人は何度か抵抗したが、
ついに腰をやや浮かした。私の指はスカートをすばやくたくし上げ、
ついに藤原未亡人の女性として恥かしい部分に下着の上からではあるが、
直接に触れる場所に忍び込んだ。其の瞬間に私と藤原未亡人との間には
共犯者としての連帯感が生まれた。こうなればもうこっちのものである。あとは
“お邪魔”な二人の夫人と藤原未亡人を如何切り離して二人きりに成るかである。

藤原未亡人も三人の中で自分が真っ先にハントの対象となった事で女性としての
自尊心を満足させているに違いないと思った。
藤原未亡人も、もう喫茶店なんかよりも、ベッドに直行したいと思っているに
違いないのがありありだった。彼女の局所の反応がイエスのサインを出して
いるのが私に読み取れるからだった。
それを隠す陽動作戦の為に私は先ほどから大声で株式の話を始めていた。

「杉下電子がテレビや洗濯機と同じコスト積み上げ方式で、
 五万四千八百円と決めて売り出したのが失敗の元なんですよ。
 ゲーム機の世界はゲーム機と言うハードを売って儲けるのではなく、
 ソフトで回収するという発想が無かったのですかね。
 サーガなんかはどうしても七万円はするはずのハードを
 三万円で売り出して気長にソフトで回収したでしょう。
 ソニックはその上を行ったんですからね」
「まあ、そうでしたの」
私の左の鈴木夫人は早くもゲームソフトの話に取り込まれてしまっている。
  1. 2012/10/04(木) 21:55:08|
  2. 人妻の性欲
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